第一部 リーダーの基本 第1章 ほめられようとするな。操作される。

リーダーの基本

リーダー初期の誤解

リーダーになったばかりの頃、私はとにかく「ほめられたい」と思っていた。
上司に認められ、部下に慕われる――それが良いリーダー像だと信じていたからだ。
しかし、ほめられることを目的にすると、相手の期待に合わせすぎて、自分の判断基準が揺らぎ始める。
言うべきことを言えず、決めるべき時に決められない。
気づけば、チームのためではなく、自分が嫌われないために動いていた。

操作される「いい人」にならない

これはリーダーではない。ただの“いい人”だ。
なぜほめられようとしてはいけないのか。
ほめられようとする人は、他人の基準で動かされる。
それは、他人に操作されるだけの仕事人生を意味する。
だからリーダーに必要なのは、揺るがない主観――価値観と判断基準なのだ。

主観を持つことのリスクと問い

もちろん、主観を持つことには、独りよがりになるリスクもある。
だからこそ、問い続ける必要がある。
「それは誰かの役に立っているか?」
この問いが、主観を他者への貢献と結びつけ、リーダーとしての“自立”と“つながり”を同時に支えてくれる。

読者への問いかけ

あなたの判断や行動は、誰かに「ほめられるため」ではなかったでしょうか?

次章予告

この「他者への貢献」が、あなたの主観をさらに深く、強く、しなやかに磨いていく――。
その磨き方については、次章以降でお話ししましょう。

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