第二部 目標と成果のマネジメント 第11章 変化が起きているか ─ 前進の兆しを見逃すな

目的と成果のマネジメント

前進の兆しは小さな変化から

前進しているチームには、必ず“変化の兆し”がある。
だが、それは放っておけば見逃してしまうほど小さいことも多い。
部下から「現在、調整中です」「引き続き対応しています」と報告を受けると、一見前に進んでいるように思える。

“やってる感”に要注意

しかし、何週間も経っても状況が変わらないなら、それは“やってる感”に過ぎないかもしれない。
誰かが忙しく動いている様子と、実際に目的に近づいていることは別物だ。
本当に成果が出ているかを見るには「何かが変わったか?」という視点が欠かせない。

小さな変化を成果のサインと見る

ベンチマークとなるデータが整った、関係部署の反応が柔らかくなった、相手の要望が具体的になった──こうした小さな変化は、取り組みが目的に向かって進んでいるサインである。

変化がなければ進め方を見直せ

一方で、変化が見られない場合は、進め方を見直す必要がある。
努力を否定するのではないが、努力とものごとの進捗は違う。
変化は進捗の唯一の証拠であり、それを見極めるのがリーダーの仕事だ。

変化をあらかじめ言語化しておく

変化を捉えるためには、事前に「何がどう変わることを目指しているのか」を言語化しておくといい。
たとえば「関係部署と連携する」という目標なら「依頼に対するレスポンスが1日短くなる」「会議で意見交換が増える」など、成果の前段階にある変化を数値や行動で示しておく。
こうしておけば、兆しが現れた瞬間に「進んでいる」と判断できる。

進む方向を確かめる軌道修正

目標の方向に変化が起きていれば、それは成果である。
だが、逆の方向に変化が起きていれば、軌道修正を検討しなければならないかもしれない。
日々の動きの中に埋もれた変化を拾い上げ、チームを目的へと導くことが、リーダーの進捗管理の中身なのだ。

読者への問いかけ

  1. 「進捗報告」が実際の変化を伴っているかを確認しているか。
  2. 小さな変化(反応、データ、動き)を拾い上げる仕組みがあるか。
  3. 「努力」と「進捗(変化)」を区別して見ているか。
  4. 目指す変化を事前に言語化して共有しているか。
  5. 変化の兆しを確認した際、チームで意味づけをしているか。

次章予告

次章では、チームメンバーの変化に気づくことの重要性について考えていきます。

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