第二章 目的と成果のマネジメント 第16章 締め切りは敵か、味方か ─ 成果に責任を持つということ締め切りの意味

目的と成果のマネジメント

締め切りの意味

私たちはビジネスの現場に生きている。目標には必ず期限があり、それを守ってはじめて「成果」として認められる。
つまり、締め切りを守らせることもリーダーの大切な役割だ。いくらプロセスが重要だといっても、いつまでも達成されない目標ではチームは信用を失い、仕事の価値も損なわれる。

私も副リーダーとして課内のスケジュール管理をまかされたとき、リーダーから叱られたものだ。「そういえば今日が締め切りのアレ、どうなってんだ?」「いや、まだ部下から上がってきてなくて」「それを守らせるのがお前の仕事だろ」とね。

ここで葛藤が生まれる。変化がゆっくり進んでいるメンバーを信じて待つべきか、それとも期限を盾にプレッシャーをかけるべきか。私自身も何度となく悩んできたが、答えは単純ではない。ただ一つ言えるのは、「締め切りはリーダーが成果に責任を持つための道具」になる、ということだ。

締め切りの使い方次第でチームは変わる

締め切りをただの“圧力”として使えば、チームは萎縮する。「間に合わせること」そのものが目的になり、工夫や挑戦は後回しになる。
一方で、締め切りを“リズム”として使えば、仕事に集中力と適度な緊張感をもたらすことができる。

リーダーに求められるのは、このリズムをどう設計するかという視点だ。

  • 進捗を見える形に分解する
  • 中間チェックポイントを設ける
  • 達成可能性と挑戦のバランスを取る

無理なスケジュールにねじ込むのではなく、ゴールまでの道筋を描くことが大切だ。

支援と発破の両立

重要なのは、「期限に追われて働かせる」のではなく、「期限に間に合わせるための支援と整備」をリーダーが担うという発想である。
そのうえで、必要ならば厳しい言葉も辞さない覚悟を持つ。信頼関係があってこそ、それは“発破”として効力を持つ。

読者への問いかけ

  1. 締め切りを「圧力」ではなく「リズム」として使っているか。
  2. 期限を守らせるための支援・整備をリーダーとして行っているか。
  3. 締め切りの意味を「成果への責任」としてチームに伝えているか。
  4. 必要なときは厳しい言葉も信頼関係の上で使えているか。
  5. チームが「間に合わせるために工夫する」文化を持っているか。

次章予告

次章では、中間チェックポイントを設けて進捗管理のリズムをつくる方法について考えていく。

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