担当者時代の実感
担当者だった頃、目標管理のシートを前にしてよく思ったものだ。
「半年後のゴールはこれだな。でも今この瞬間に何をすればいいのか?」と。
同じような感覚を持ったことのある人は多いだろう。遠くにある締め切りを示されても、そこに至る道筋が見えなければ人は動けない。だからこそ、期限だけを伝えても成果にはつながらないのだ。
リーダーに求められる「リズム設計」
ここでリーダーに求められるのは、「リズムを設計する力」である。
大きな目標をそのまま丸投げせず、こう区切るのだ。
- 「この日までにここまでやろう」と節目を小さく分ける
- 「このタイミングで一度、進捗を見せて」と中間レビューを組み込む
- 週1回5分の(立ち話)ミーティング
- タスク進捗を壁や共有シートに貼り出す
これらは追い詰めるためではなく、成果を生み出すリズムをつくる工夫である。
圧力ではなく対話を
前章でも述べたとおり、節目を「締め切りによる圧力」としようというものではない。確実に前に進んでいることを確かめ、チームで共有しようということだ。
だからこそ、「これで進めそう?」「どこか無理がない?」と必ず確認する対話が欠かせない。
プロジェクトに効く「小さな階段」
特に、日常業務と並行して進めなければならないプロジェクトでは、このリズム設計が威力を発揮する。工程表に進捗をチェックするタイミングをプロットするのだ。
大きな山に見えていた仕事も、分割して小さな階段にすれば、一歩ずつ確実に登ることができる。
節目を設けることで、メンバー自身にも振り返りの機会が生まれる。
- 「思ったより進んでいない」と自覚する
- 「この方法では間に合わないかもしれない」と軌道修正を考える
こうした気づきが自然と芽生えるのだ。
ゴールまでの歩みを共有する
リーダーがやるべきことは、ゴールを示すだけではない。
そのゴールに至る歩み方をチームと共有することである。
「この日までにこれをやろう」「ここで一度立ち止まろう」という合意があれば、メンバーは自分のペースに責任を持つようになる。
読者への問い
- 目標を小さな節目に分け、進捗確認の機会を設けているか。
- 中間レビューや短時間ミーティングを定期的に実施しているか。
- 節目での対話を「追及」ではなく「支援」として行っているか。
- チームで「どこまで進んだか」を共有する仕組みがあるか。
- メンバーが自分のペースで進捗責任を持てる環境を作っているか。
次章予告
次章では、予定通り進まない状況にどう対応するか、その姿勢について考える。

