孤立して考えない
リーダーとして判断を下すには、当然、自分の頭で考えることが求められる。
だがそれは「孤立して考える」こととは違う。
特に中間管理職にとっては、「この決定を上司がどう受け止めるか」を常に意識しておく必要がある。
上司のクセをつかむ
私は日ごろから、上司の言動や判断のクセを観察し、できるだけ事前に意図を汲んでおくことを心がけてきた。
- 何を大事にする人なのか
- どんなリスクに過敏なのか
- どういう説明だと納得しやすいのか
これをつかんでおけば、自分が判断するときの軸がぶれない。これは、私が中間管理職として最も大事にしてきた「隠し技」のようなものだ。
承認前のすり合わせ
たとえば、上司に正式な承認を取る前に、大まかな方向性をすり合わせておく。
「この件、A案で進めようと思っていますが、何か懸念ありますか?」
軽く聞いておくだけでいい。
すると、チームに戻ってから自信を持って「この方向で行こう」と言えるし、後の報告でも要点を押さえた説明ができる。
「これはこういう事情で、こう判断しました。あのとき伺った懸念点については、こう対応しています」──そう報告できれば、すっと通る。
信頼は地道な準備から
上司が二つ返事で了承してくれると、部下の目が変わる。
「さすが課長。あの気難しい部長がすぐに賛同するとは!」といった評価につながることもある。
リーダーとしての信頼や判断力は、実はこうした地道な準備と読みの力に支えられている。
派手さはないが、この“先回りの技”ができるかどうかで、チームの動きやすさも成果も大きく変わってくるのだ。
読者への問い
- 上司の言動やクセを観察し、事前に意図を汲んでいますか?
- 事前に大まかな方向性を確認しておく習慣がありますか?
- 上司に説明する際、要点を整理して伝えられましたか?
- 判断の軸が上司の意図とずれないよう配慮しましたか?
- 先回りの準備でチームの動きを円滑にできましたか?
次章予告
次章では、リーダーに不可欠な「どこまで自分で決めていいのか」という裁量の見極めについて考えます。が、その前にコラムを一本挟みたいと思います。

