案が通らない場面で必要なこと
どれだけ丁寧に検討した結果でも、上司に案が通らないことはある。
チームメンバーの実感と経営の判断がぶつかることもある。
そんな場面で必要なのは「揺れない態度」だ。
リーダーが感情で揺れると、チームは一気に不安定になる。
「時間を稼ぐ」のではなく「設計する」
即断が不要な局面なら、こう言えばいい。
「いったん持ち帰って整理します。〇日までに、目的に沿う裁定案(A/B比較)を出します。」
これは単なる“時間稼ぎ”ではなく、再提案の“設計”につなげるための一言だ。
再提案の組み立て手順
持ち帰ったら、次の順で整理し直す。
- 目的の再確認(何を実現したいのか)。
- 制約の明文化(上司の懸念・条件、外部要因)。
- 現場の実情(リソース・リスク・数字)。
- 選択肢の設計:A(最短)、B(安全)、C(条件付き可)。
- メリット/リスク/必要支援を1枚にまとめる。
- 一次情報の添付(原データ・原文・担当者コメント)。
チームへの説明も忘れない
同時にチームには上司からの注文を踏まえた説明と指示を出す。
「方針は未確定/上司の論点はここ/こちらはA・Bで再提案、◯日までに返答を得る。今日はこの準備を進めてほしい。」
こう伝えることで、不安を最小限に抑えつつ動きを止めない。
その場で使える言い回し
板挟みの場面では、口癖のように使える表現を持っておくと役立つ。
- 「目的に照らして組み直します。」
- 「条件が満たせば実行可という形で提案します。」
- 「ここまでは即実行、ここからは承認後で分けます。」
「構える」とは動きを止めないこと
構えるとは、止まることではない。
目的を軸に、制約を可視化し、再提案の道筋と期限を示すことだ。
これこそが、板挟みの場面でチームを守りつつ前に進める最短路になる。
読者への問い
- 判断が通らなかったとき、感情的にならず対応できましたか?
- 「持ち帰り」「期限付き再提案」「A/B案」の三点セットを準備できますか?
- 制約や条件を整理して再提案できましたか?
- チームに現状を正確に伝えられましたか?
- 再提案時にメリット・リスクを明示できましたか?
次章予告
次章では、経営層と現場の板挟みの中で、どうやってチームを動かすのかを掘り下げます。

