「作業を振る」と「任せる」は違う
決断を実行に移すとき、リーダーは一人で動いてはならない。
チームメンバーに役割を割り振り、成果に向かって全体を動かすことが必要だ。
そのために大切なのは、単に「作業を振る」ことではない。
本当の意味での「任せる」ことだ。
そして「任せる」とは、相手に目的と背景を理解してもらうことにほかならない。
最初の打ち合わせで確認すべきこと
新しいプロジェクトや仕事を始める際、私は最初の打ち合わせで必ず次のことを確認している。
- この仕事の背景にはどんな経緯があるか
- 何を目指していて、その目的は何か
- 誰向けのアウトプットなのか(経営層か現場か、社内か社外か)
- 期待される成果のイメージはどのようなものか
これらを共有しないまま作業を任せても、期待と現実がズレるのは当然だ。
本人も「正解がわからない」まま進めることになり、手戻りややり直しが増える。
任せたつもりでも「こんなつもりじゃなかった」となるのなら、それは任せていなかったのと同じである。
目的共有がもたらす安心感
特に若いメンバーや新しいプロジェクトでは、まず目的を共有し、次に進め方を擦り合わせる。
ここに時間をかけることで、その後は安心して任せられるようになる。
目的が明確であれば、手戻りや確認の手間が減り、最終的にはリーダー自身の負担も軽くなる。
任せ方に表れるリーダーの成熟度
任せ方には、リーダーの成熟度が表れる。
- 丸投げはしない
- 細部まで管理しすぎもしない
- 方向と目的を共有したうえで実行を任せる
このバランスを取れるかどうかが、リーダーの力量を示す。
丸投げではなく「理解した任せ方」をするための読者への問い
- その仕事の背景や経緯を説明してから任せているか
- 何のための仕事かを、相手が自分の言葉で説明できるか
- アウトプットの想定読者を共有しているか
- 期待する成果イメージを最初にすり合わせているか
- 初期説明に時間を惜しまず使えているか
次章への予告
次章では、メンバーへの仕事の割り振りの際に、何を重視しているかについて考えます。

