任せる力がリーダーに必要な理由
チームで動く以上、リーダーには「人に任せる」力が求められる。
しかし、やみくもに誰かに振ればよいというものではない。
任せるからには、目的を達成するために適した相手を選ぶ必要がある。
重視すべき2つの視点
誰に任せるかにおいて私が重視するのは、次の2点である。
- その人の能力
- その人の状況
能力
経験や専門性、過去の実績などから、この仕事に適しているかを見極める。
ただし、能力だけでは不十分だ。
状況
すでに他の業務で手一杯になっていないか、今どんな業務にどのくらい負荷がかかっているか、といった状況もあわせて考える必要がある。
任せ方の工夫と注意点
たとえば、「あの人はできるから」と無意識に仕事を集中させると、本人の疲弊だけでなく、チーム内の不公平感にもつながる。
逆に、「この仕事は初めてだが、今は比較的手が空いているし、成長の機会にもなるかもしれない」という観点から任せる判断もある。
また、任せることが必ずしも「任せきる」ことを意味するわけではない。
「相談がなかったから、きっとうまくいっているだろう」と思い込むのは危険だ。
状況に応じて伴走したり、こまめに声をかけたり、必要なときはサポートに回ることも、リーダーの大事な役割である。
このあたりの進捗管理については、章を改めて考える予定だ。
観察力と判断力が問われる
要するに、任せる相手を選ぶとは、単なる能力評価ではない。
チームの状況とメンバーの成長機会を見据えた観察力と判断力が問われる仕事なのである。
読者への問い
- 任せる際に、その人の現在の業務負荷を確認しているか
- できる人に仕事が集中しすぎていないか
- 成長機会としての任せ方を意識しているか
- 任せきりにせず、適切な伴走を設計しているか
- チーム全体のバランスを見た人選になっているか
次章予告
次章では、自分でやるのではなく「任せる」というリーダーの役割について考えます。

