『ずっと走り続ける』か『丸投げ』の二極化に陥らないために
第4部では、「決めたことを実行に移す」フェーズにおけるリーダーの振る舞いについて考えてきた。 ここで改めて全体を俯瞰すると、リーダーの動きには明確な「静」と「動」のコントラストが必要であることが見えてくる。
リーダーが最大出力を出すべき「3つの瞬間」
私は「任せること」の重要性を説いてきたが、同時に「リーダー自身が動け」とも繰り返し述べてきた。そのタイミングは、物理法則のように決まっている。
• 始動の瞬間(第34章): 自転車の漕ぎ出しと同じで、最初の一歩はリーダーが馬力を出さなければ動かない。
• 壁を壊す瞬間(第40章): 外部との交渉や他部署との摩擦など、部下の権限では突破できない壁は、リーダーが矢面に立つ場面だ。
• 再始動の瞬間(第40・41章): 勢いが止まりかけたとき、暗礁に乗り上げたときは、再びリーダーがエネルギーを注入して流れを作る。
リーダーが力を抜き、委ねるべき「プロセス」
上記の「点」以外の時間は、部下にハンドルを渡す時間だ。ハンドルを渡すにあたっての注意ポイントは以下の通り。
• 作業への翻訳(第35章): 抽象的な指示ではなく、具体的な作業と期限に落とし込むことで、部下は迷わず走れるようになる。
• 目的の共有(第36章): 「やり方」を細かく指示するのではなく、「何のために(目的)」を共有することで、マイクロマネジメントを避ける。
• 見守る覚悟(第38章): 任せることは楽でもあるが、失敗の責任を負う重さもある。その重さを引き受けることで、部下は安心して走れる。
実行とは、「静」と「動」の「切り替え」である
結局のところ、実行力のあるリーダーとは、ずっと走り回っている人でも、ずっと座っている人でもない。 「動き出しとトラブル時は先頭に立ち、軌道に乗ったら後ろで見守る」 この前後のポジションチェンジを、状況に合わせて軽やかに行える人だ。
すべてを自分でやればリーダーもチームも疲弊し、すべてを任せればチームは空中分解する。 この「力の入れどころ・抜きどころ」のコントラストを意識することこそが、決断を現実に変えるための最大の技術なのだ。
読者への問い
- 今、この自転車は『漕ぎ出し』のフェーズか、それとも『巡航』のフェーズか
- 部下が今ぶつかっている壁は、彼らの『権限』で壊せるものか
- 私は『やり方』を細かく指示しているか、それとも『目的』を腹落ちさせているか
- 『任せる』という言葉の裏に、『失敗の責任を負う覚悟』はセットになっているか
- 私は昨日と同じ『ポジション』に立ち続けていないか。「静」と「動」を軽やかに切り替えられているか
第四部の内容を、AI(NotebookLM)がPodcast風の対談形式で解説してくれました。通勤中や家事の合間に聴きたい方は、こちらからどうぞ。▶︎ 音声で聴く:実行のリズム「静と動」の深掘り解説
※この音声はAIによる自動生成です。私の執筆した意図をAIが対話形式で要約したものであり、一部ニュアンスが異なる場合があります。実際漢字の読み方とかちょっと違ってますので間違い探ししてみましょう(笑)

