第五部 リーダーのコミュニケーション 第45章 「伝えたこと」と「伝わったこと」は、イコールではない

コミュニケーション

伝えたつもりが違っていた経験

「伝えたつもりが、全然違う形で受け取られていた」――そんな経験は、誰しも一度はあるのではないだろうか。
「言ったよね」「聞いてません」――職場でよくあるやりとりだ。

だから私は、「伝えた」で終わらせず、「伝わったか?」を確認することを意識している。

伝わったかを確認する工夫

たとえば、次のような工夫をしている。

  • 相手の言葉で要約してもらう
    「ちょっとまとめてみてもらえる?」と促すことで、理解のずれを早めに発見できる。
  • 途中で疑問点がないか問いかける
    話しっぱなしにせず、「ここまでで気になるところある?」と声をかける。
    聞き返していいのか遠慮している人も多い。だからこそ、こちらから働きかけるのが大事だ。
  • 最後に「どう、できそうかな?」と確認する
    「できそう?」と聞けば、心理的ハードルが下がり、本音が出やすくなる。
  • その場だけでなく、後日も確認する
    最初は分かったつもりでも、実際に着手して「これで合ってたっけ?」と迷うことはよくある。
    だから一回で終わらせず、翌日や中間時点でもう一度「どう、進められそう?」と確かめるようにしている。

遠回りのようでいて効率化につながる

こうしたやりとりには多少の手間と時間がかかる。
だが、理解のずれがない状態で仕事をスタートできるのは、結果的に大きな効率化につながる。

「伝えたこと」と「伝わったこと」はイコールではない――それを前提と考えたい。
そのすり合わせこそが、コミュニケーションの第一歩なのだ。

読者への問い

  1. 指示を出した後、「伝わったか」を確認していますか?
  2. 相手に要約してもらう習慣はありますか?
  3. 「できそう?」と本音を引き出す問いを使っていますか?
  4. 理解確認を一度きりで終わらせていませんか?
  5. 伝達のズレが、後工程で手戻りになった経験はありませんか?

次章予告

👉 次章は、言いにくいことを伝えなければならない場面について考える。

タイトルとURLをコピーしました