さて、第一部から第四部までは、リーダーの役割や仕事を進めるうえでの姿勢・心構え・基礎を取り上げてきました。予定しているブログの全体構成から言いますといわば「総論」です。これから具体的な場面にどう行動するか、を考えていくフェーズに進んでいきたいと思います。いずれも、これまでの「総論」を前提とするものですので、最初にこの章においでいただいた方には、よろしければ前章までも読んでいただけると幸いです。
行動編のまず第一弾として第五部では、リーダーのコミュニケーション「論」を取り上げます。組織で仕事をするうえで、どうしても必要なのがグループメンバーとの関係性の構築です。そのために最も大切なものが、意思の疎通、つまり、コミュニケーションだと感じています。私なりの失敗や教訓を踏まえていろいろ綴っていきたいと思います。
なぜ人は組織をつくるのか
人はなぜ組織をつくるのだろうか。
それは、一人では実現できないことを、複数人で協力して成し遂げるためだ。企業も行政もNPOも、共通しているのは「人が集まり、それぞれの力を出し合って目的を果たす」仕組みであるという点にある。
ただし、人が集まっただけでは力は単純に足し算にはならない。ベクトルの向きがバラバラであれば、むしろ全体の力は弱まってしまう。だからこそ、複数人で何かを進めようとするときに欠かせないのが「コミュニケーション」なのだ。
リーダーに求められるコミュニケーションとは
ここでいうコミュニケーションは、単なる話し方や聞き方のテクニックではない。
- 意図や目的を正しく伝え、相手に理解してもらうこと
- 信頼関係を築き、対話を通じて協働の土台を整えること
こうした人と人とのやり取りの積み重ねこそが、リーダーの実務そのものである。
リーダーの腕が問われる場面
特に次のような場面で、リーダーのコミュニケーション力は試される。
- 方向性を示すとき、メンバーが納得できるように伝えられるか
- 課題に直面した部下の声に、きちんと耳を傾けられているか
- 対立や摩擦が起きたとき、それを解きほぐせるか
- 信頼を築き、預け、任せ、支える関係性をつくれるか
私自身、うまくいった場面もあれば、拙さゆえに無駄な摩擦を生んだこともある。それでもやはり、組織を動かすうえで「人とどう向き合うか」がすべての土台だという実感は変わらない。
読者への問い
- あなたは人はなぜ組織をつくると思いますか?
- あなたのチームはメンバーが集まり何を実現しようとしているチームでしょうか?
- メンバーの力が、足し算ではなく「打ち消し合っている」と感じる場面はありませんか?
- あなたは日々の業務の中で、コミュニケーションを「実務」として扱えていますか?
- 最近の摩擦や停滞は、コミュニケーション不足が原因ではありませんか?
次章予告
👉 次章では現場でよくある「伝えたつもりが伝わらない」のはなぜか、その理由を考えてみたいと思います。
