第四部 決めたら、動かす 第40章 止まりそうな場面こそ、リーダーの出番

実行とチームマネジメント

動き始めの一手

物事が動き始める瞬間と、進みかけた流れが停滞しそうになる瞬間。
どちらも、リーダーが自ら動くことが求められるタイミングだ。

初動においては、リーダーが率先して動くことで業務のスピードに“加速度”が加わる。
部下は「どこから手をつければ…」と戸惑う場面もある。

自転車をこぐのと同じで、最初のひとこぎには大きな力がいる。
しかし、一度動き出せばリズムに乗って回り始める。
だからこそ、最初の一手こそ、リーダーが踏み出すべき
なのだ。

壁にぶつかったときの役割

いったん動き出したプロジェクトが壁にぶつかりかけたときも、リーダーの出番である。

たとえば、他部署や外部との調整。
部下が丁寧に説明しても、「それはそっちの都合でしょ」と片づけられてしまうことがある。
特に利害や温度感が異なる相手との交渉は、担当レベルでは突破が難しい局面もある。

そこにリーダーが出て、
「この件は私の責任で進めるのでお願いします」
とひと言添えるだけで、状況は一変することがある。

相手も“これは組織の意思だ”と受け止めるようになり、交渉の土俵が整う。

一歩踏み出す効果

私自身、ほんの5分の電話やひと言のメールで、滞っていた案件が一気に動き出した経験が何度もある。
必要なら自ら出向く。

「任せたから、あとはよろしく」ではなく、
「止まりそうになったら、また私が出る」。

そんな構えを持っておくことが、信頼と安心につながるのだ。

読者への問い

  1. 外部交渉や重要調整を安易に部下任せにしていないか
  2. 初動や山場で、自分が前に出る判断ができているか
  3. 自分が動く意味をチームに示せているか
  4. 育成と成果のバランスを考えて動いているか
  5. 「ここは自分の仕事」と引き受ける覚悟があるか

次章予告

次章は、進捗が思うようでない場面におけるリーダーの在り方についてお話します。

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