見えない動きに焦らされるリーダー
進捗や行動の変化を見逃さず、目的に向かう流れをつかむ──そう言うのは簡単だが、実際には「何も変わっていないように見える」状況も多い。
チームメンバーが本当に動いていないのか、それとも動いていることに気づけていないのか。
この見極めは、リーダーとしての目の感度が問われるところだ。
止まっているように見える仕事
締め切りがある以上、動きが見えなければ焦りは当然生まれる。
「何やってるんだ」と不満が湧くのも自然な感情だ。
だがそのとき、「本当に動いていないのか?」という問いを、自分に返してみてほしい。
多くの仕事は、最初の動きが見えづらい。考えている時間や情報収集の段階、あるいは相手の反応を待っている状態は、外からは「止まっている」ようにしか見えない。
だが、それでも人は水面下で動いている。リーダーがそれを見ようとしなければ、せっかくの変化の芽も潰れてしまう。
観察と対話がカギ
そこで必要なのが、観察と対話である。
観察とは、小さな変化を見逃さない目を持つこと。
対話とは、「状況を具体的に引き出す声かけ」をすることだ。
たとえば──
- 「この前の〇〇案件、進捗どう?」という状況の共有
- 「やってみて苦戦してるところはある?」という課題発見
- 「どんなやり方で進めてみたの?」という工夫の引き出し
- 「何か前とやり方変えた?」という改善の有無の確認
- 「やってみて手ごたえある?」という結果に関する見込みの確認
こうした質問は、メンバーの内側で起きている動きや工夫を浮かび上がらせる。
見ようとする姿勢が信頼をつくる
単に「動いてないだろ」と決めつけるのではなく、「見ようとする姿勢」で臨むことが、信頼関係を壊さずに前向きな行動を促す。
動いていないように見えるときこそ、目を凝らし、耳を傾ける。
それは、チームを前に進めるための大切な習慣である。
読者への問いかけ
- 「動いていない」と決めつけず、観察と対話で確かめているか。
- 見えにくい初期段階の努力(調整・準備)を評価しているか。
- 定期的に「どんなやり方で進めている?」と質問しているか。
- メンバーの工夫や苦戦を引き出す質問ができているか。
- 小さな変化を言葉にして、本人へフィードバックしているか。文ブロック5
次章予告
次章は、事業を推進するために必要な情報の共有におけるリーダーの役割について触れます。

