計画変更の場面での二つの選択肢
計画の変更を迫られるとき、リーダーにはふたつの選択肢がある。
ひとつは、「とにかく進めること」を最優先して、その場しのぎの対応を積み重ねる道。
もうひとつは、「そもそも、我々は何を達成しようとしていたのか?」という問いに立ち返る道だ。
後者を選ぶこと。これが、リーダーの責任である。
実は、変化の中で見失われがちなのが「目的」だからだ。
計画は目的を実現するための道筋にすぎない
計画とは、目的を実現するための道筋にすぎない。
状況が変われば、道も変わる。それ自体は自然なことだ。
だが、その変更が、組織の存在目的に照らして 「本当に意味のある方向なのかどうか」 は、常に確認されなければならない。
目的に立ち返れば、計画の再構築にブレがなくなる。
関係者に対しても、「なぜ方針を変えるのか」「なぜこのやり方を選んだのか」を筋道立てて説明できる。
むしろ、目的を軸に語られた計画変更は、信頼感を高めるきっかけにさえなる。
目的を共有できるチームは強い
私はこれまで、いくつかのプロジェクトで途中の方針転換を経験してきた。
外部環境が変わり、当初の進め方が通用しなくなったとき、必ずメンバーに投げかける言葉がある。
「今の状況で、このやり方が、目的達成に一番効果的と思うか?」
この問いを共有できるチームは強い。
逆に言えば、日ごろから目的を共有していないと、この問いに対する議論ができない。
軌道修正は敗北ではなく再選択
軌道修正は、妥協でも敗北でもない。それは、目的に近づくための再選択だ。
だからこそ、変更に際しては必ず、「この選択は、私たちの本来の目的に資するか?」 という軸に立ち返る習慣を持ちたい。
目的にはこだわる、が方法や手順に対しては柔軟でありたい。
読者への問い
- 計画変更時に「そもそも何を達成するためか」を再確認しているか。
- 目的に照らして方針転換の妥当性を説明できるか。
- チームで「この方法は目的に近いか」を議論できているか。
- 方針転換を「軌道修正」として前向きに伝えているか。
- 判断や再設計のすべてを「目的」を軸にして行っているか。
次章予告
次章では第二部のまとめとして、目的に向かうマネジメントの全体像を振り返ります。

