「傾聴」と聞くと、やさしさや包容力をイメージする人も多い。
しかし実際には、傾聴には勇気がいる。
聴くときに直面する“不都合な話”
相手が話そうとしている内容には、ときに次のようなものが含まれる。
- リーダーへの不満や苛立ち
- 組織への批判や問題提起
- 言いにくい本音
つまり、聴く側にとって「不都合」な話が出てくることもある。
だから人はつい――
- 「それはいいから要点だけ」と打ち切る
- 先回りして自分の見解を話してしまう
といった行動をとりがちだ。
これは実は、“聴くことへの怖れ”の裏返しなのかもしれない。
逃げずに受け止める
部下が言いにくそうに話を切り出す場面――多くのリーダーにとって身構える瞬間だろう。
だが、そういうときこそ意識して
- 逃げない
- まずは受け止める
を自分に言い聞かせたい。
なぜなら、相手の話を途中で遮ったり避けたりすると、それだけで信頼は損なわれるからだ。
信頼は「受け止める勇気」から生まれる
自分が勇気を出して上司に伝えようとしたとき、途中で「それは違う」と流されたら――次からはもう話そうと思わないだろう。だが、思い出してほしい、そういう上司って結構いるものだ。
一方で、
「そんなことまで話してくれてありがとう」
と受け止めてもらえたなら、話した方は救われる。
話せる関係をつくるには、まずこちらが聴く勇気を持つことが前提になる。
問題から逃げても消えない
不都合な話を聴くのは怖い。
しかし、避けたところで問題は消えない。
むしろ隠せば隠すほど、後で信頼を取り戻すのは難しくなる。
「嫌な話も受け止めてくれる人だ」――そう思ってもらえることこそ、リーダーの最大の強みの一つになる。
だから今日も、まずは聴くことから始めよう。
読者への問い
- 不都合な話を前にしたとき、どんな反応を取りがちですか?
- 話を遮ってしまった経験はありませんか?
- 部下が言いにくそうにしているサインに気づいていますか?
- 聴くことへの「怖れ」は、何から来ていると思いますか?
- 「この人には話しても大丈夫」と思われていますか?
次章予告
👉 次章は、話を聴く際に有効な会話のパターンについてお話しします。
