チーム内の打合せなどで「で、この後どうする? どこから手をつける?」と問いかけたとき、場がしんと静まり返ることがある。すると、その沈黙に耐えきれず、リーダーが「〇〇なんじゃないの?」と答えを言ってしまう。私自身も沈黙を待つのが苦手で、「よし、ここは助け舟を出してやろう」と勝手に思い込み、口を出してしまったことが何度もある。だが、それがチームの力を削いではいないだろうか。
沈黙は「何も考えていない」ではない
話さないからといって、何も考えていないわけではない。沈黙は、時に言葉以上に多くを語る。
- 考えを整理しているのかもしれない。
- 過去の経験から「軽々しく言えない」と慎重になっているのかもしれない。
- 意見はあるのに「受け止めてもらえるだろうか」と迷っているのかもしれない。
沈黙には沈黙なりの背景があるのだ。
リーダーがすべきこと
大切なのは、沈黙を「空白」として処理せず、ひとつのメッセージとして受け止めることだ。
- 特定のテーマになると口数が少ない
- 今日に限って黙っている
そうした小さな変化を見逃さないことが、リーダーの役割である。そしてこれも「会話における横綱相撲」の技である。
「問いかけて、待つ」
沈黙に耐えられずリーダーが答えを言ってしまえば、相手の考えは表に出てこない。
一方で、ぐっとこらえて待つことができれば、やがてぽつりと出てきたひと言が大きなヒントになるという可能性を摘んではいけない。
「問いかけて、待つ」――その姿勢こそが、心理的安全性をつくる。
読者への問い
- 沈黙に耐えられず、答えを言ってしまうことは?
- その沈黙を「考えている時間」と捉えていますか?
- 特定のメンバーの沈黙に気づいていますか?
- 待った結果、良い発言が出た経験はありますか?
- 「問いかけて、待つ」を実践できていますか?
次章予告
👉 次回は、私の考える「信頼のつくりかた」について話をする。
