第五部 リーダーのコミュニケーション 第57章 まず答えを言ってから説明するクセをつける

コミュニケーション

「結局どうなの?」を避ける

ビジネスの現場でよくあるやりとり――

上司:「先日打ち合わせた案件、どう、できそう?」
部下:「えっとですね、今の状況でいきますと…まずA社との調整がありまして、それがちょっと難航していて…」

こうした返答は実に多い。けれど、聞いている側はどう思うだろうか。
「で、結局、できるの?できないの?」となってしまう。

まず結論、それから理由

リーダー(中間管理職)になってから特に感じるのは、「まず答えを言う」ことの大切さだ。
結論をはっきりさせないと、相手は判断ができない。そのあとに理由や背景を説明すればよい。

たとえば、こう返す。
「十分可能性はあります。ただし、現在の状況を説明すると…」

このように、まず答えを出してから説明に入る。たったこれだけで、相手の安心感や納得度は大きく変わる。

結論を先に言うことの意味

これは特に、上司や他部門とのやりとりで効果を発揮する。なぜなら、ビジネスの場では “即答できるかどうか”よりも、“答えを整理できているかどうか” が重視されるからだ。

結論を先に言うのは、単なる話し方のテクニックではない。
「自分の中で判断が整理されている」というサインでもある。

伝える力を確実に高める習慣

相手の問いに対して、いきなり状況を並べるのではなく、まず答える。
そのあとで背景や理由を補足する。

この基本を押さえるだけで、伝える力は確実に上がる。

なお、この報告の仕方はリーダーに限らずすべての職場・職層において有効なので部下にも伝えている。なぜなら前提となる背景情報などが会社の業務という共通の基盤の上で共有されているからだ。
参考までに、就職試験の小論文のような場合は、背景情報が共有されている前提ではないので、最初に、背景、経緯、課題、解決策、その理由、具体例・策のいわゆる「普通の」構成が良いので注意されたい。

読者への問い

  1. 質問されたとき、結論を先に言えていますか?
  2. 状況説明から入っていませんか?
  3. 相手が判断しやすい答え方になっていますか?
  4. 自分の判断は整理されていますか?
  5. 結論先出しで会話がスムーズになった経験は?

次章予告

👉 次章では、エビデンスは数字で示すことの重要性について考えます。

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