役職と年齢がねじれる時代
定年延長や再雇用制度の定着、転職の増加によって、職場の構図は大きく変わりました。
年長者でありながら自分より役職が低い人。
かつての上司が、肩書きを外して組織に残っている状況。
こうした場面は、いまや珍しくありません。
役職は自分が上。
しかし年齢は相手が上。場合によっては元上司。
このねじれを前提にせずに、現場の運営は語れません。
年齢の意識は消えないという前提
組織論としては、役職に従って指揮命令が行われるのは当然です。
しかし、少なくとも日本の職場において年齢の上下は、依然として意味を持ちます。
合理かどうかとは別の問題です。
若い頃、私はその重みを強く感じていました。
十年ほどに比べると職場におけるプレッシャーが少し楽になったのは、役職が上がったからというよりも、むしろ自分より年長者が減ったからだと感じています。
構造は消えていません。
だからこそ、年齢なんて関係ないと振る舞うのは得策ではありません。
ですます調というスキル
私は、当たり前かもしれませんが年上の部下に対しては「ですます調」で話すようにしています。というか、意識せずともほぼ自動的に「ですます調」になります。
これは単純な道徳ではありません。
摩擦を減らすためのスキルです。
役職上の権限は明確に保ちながら、言葉遣いだけを整える。
それだけで、場の空気は安定します。
年齢の力を否定しない。そのための小さな技術として、私はこの方法を採っています。
年上の部下と働く時代において、必要なのは理屈ではなく、現場で消耗しないための工夫だと考えています。
