上司を『恐れるな』
「上司との関係がうまくいかない」「顔を見るだけで緊張する」「意見を伝えようとしても声が出ない」――そんな声は少なくない。特に実績や肩書が圧倒的な相手であればなおさらだ。私だって上司に何かを説明するときは朝からそればかり考えてしまう。
しかし、前章でも書いた通り、上司もひとりの人間なのだ。私の経験から言えば、上司との関係で最も大切なのは「恐れるな」という一言だ。恐れれば距離が生まれ、距離が生まれれば情報は伝わらない。報告が遅れ、相談しづらくなり、リーダーは評価されず、チームは上司の支援を得られなくなってしまう。
ザイオンス効果で信頼を育てる
だからこそ、顔を合わせることが重要だ。いわゆる「ザイオンス効果(単純接触効果)」――何度も顔を合わせ、言葉を交わすうちに相手への親近感や信頼感が高まるという心理効果は、上司との関係構築でも有効である。
長い話をする必要はない。エレベーターで一言交わす、出張の土産話をする。そんな小さな接点の積み重ねが、関係を変えていくのだ。
報告は「対面」でこそ意味がある
報告は可能な限り対面で行いたい。メールやチャットで済ませようとすると、上司の反応が見えない。対面で臨めば、その場で判断や助言を得られ、例えば社外の取引先などとの微妙な対応について、方向性を確認できる。
報告の場を、単なる情報共有ではなくリーダーとしての判断を仰ぐ場に変えていきたい。
上司は「敵」ではなく「組織の代表」
そしてもう一つ大切なのは、「チームのために上司とどう関わるか」という軸を持つことだ。上司はもともと敵ではなく、チームを含む組織全体の代表者である。その視点を持つことが、信頼関係の第一歩になる。
だから、今日から恐れずに近づき、相談してみよう。
問い
あなたは上司と日常的に顔を合わせる工夫をしていますか。
次章予告
次章からは、経営層との関係について考えていく。
