第六部 チームを代表するということ 第77章 第六部を振り返る リーダーが持っているべき「型」とは?

チームの代表

第6部では、チームの外との関係を扱う、リーダー(課長)のマインドセットについて記してきた。

部長を味方につける——ザイオンス効果と先回りの技術

第65章第66章第67章第68章は、主に直属の上司である部長を味方につけることの重要性と、ザイオンス効果を使った味方につけるための具体的な立ち回り方を書いた。課長以上に重い業務上のプレッシャーを受けている(その分給料も高いわけだが)という部長の立場を踏まえて、同志として扱うことが肝要だ。課の業務に関し、部長が必要そうな情報やデータを先回りして提供することで信頼関係を構築する。間違っても「この前頼んだアレどうなってる?」なんて催促されないよう気を付けよう。催促される前に動く。これが信頼を積み上げる最短ルートだ。

経営層・社長との関係——「賛同する」という現場の知恵

次に、コラム「社長の提案に部下ができること、それは”賛同すること”」第69章第70章までは、経営層、特に社長との関係について書いた。

このブログの主要コンセプトの一つ「会話における横綱相撲」誕生秘話として、一番書きたかったところでもある。当然会社の規模によって社長と課長の物理的な距離の大小はあるとしても、課を統括する課長と、社を統括する社長の見ているものの違いをあらかじめしっかり意識し、「社長(経営層)の提案に部下ができること、それは”賛同すること”」という実践知から編み出した現場人格言を意識しておくことで、無用な消耗を防ぎつつ自己の役回りを果たすことをお勧めしたい。なお、疑問に答えるコーナーでは、この格言をもってしても社長と衝突し左遷されたら?という疑問にも筆者なりのお答えを用意したのでご参照願う(Q4Q5Q6)。

外部との交渉——「敵を知り己を知れ」はすべてに使える

次の、第71章第72章第73章第75章までは、外部との交渉について取り上げた。

ここで記載した内容は、実は対立的な交渉だけではなく、友好的・協力関係の構築でも使えるものであることを確認していただきたい。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」は、敵に限らない。全てのステークホルダーや個人的な出会いも同様である。あらかじめ相手の情報を仕入れて「〇〇に力を入れて取り組まれているそうですね」「最近〇〇が好調と伺っています」といった相手の状況や、「〇〇さんと私、出身地が同じだったかと思いますが」「〇〇さんって、××がお好きと聞きましたが」のような会話からスタートできれば、相手も心を開いてくれやすくなるし、後のちまでお付き合いできる可能性が広がる。第76章では、このような外部との接触が、チームに新たな情報や視点をもたらし、チームの改善や成長につながることに触れた。

見た目は「ノイズを消す」高度な技術

そして、第74章では、外見や姿勢といった見た目の効果は軽視できないことを、経験談を交えて記した。身だしなみや礼儀といったレベルだけではない、「ノイズを消す」という高度な技術として捉えてほしい。

第6部を貫く「型」——信頼が仕事を前に進める

これらの根底でつながる「型」は「相手の立場に立って想像してみよ」ということであり、これは実は第5部コミュニケーション論で述べたことと同じである。そしてもう一つ。仕事を前に進める(すなわちチームの設置目的の達成)ための最強の武器は「信頼関係」である。

これを改めて確認し、「第6部 チームを代表するということ」を結んで、次の部に進むこととしよう。

章末の問い

あなたは今日、チームの外にいる誰かと「信頼を積み上げる」行動を一つでも取れましたか。

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