第一印象は関係構築の入り口
信頼関係はすべての仕事の基盤だが、特に対外的な関係では「第一印象」がその後を意外なほど左右する。こちらの人柄や実力をまだ十分に理解してもらえていない段階では、服装や姿勢、所作といった「見た目」が発信する情報がすべてとなるからだ。だからこそ、第一印象を軽視してはならない。
「ノイズを消す」という高度な技術
服装はTPOに応じて信頼感のあるものを選ぶ。相手がスーツで揃えてくる場にカジュアルな格好で現れれば、「この人は真剣に対応する気があるのか」と疑われかねない。逆に、背筋を伸ばし身だしなみを整えて堂々と立っていれば、「頼りがいがありそうだ」と好印象を与えることができる。初対面では意外なほど効いてくる。
ただし、ここで言いたいのはオシャレをしろということではない。
私の元上司に、営業部長から役員に抜擢された方がいた。きちんと仕立てたワイシャツをいつも着ているのだが、色は常に白無地だった。お客様や社長より派手な格好をしない、というポリシーを徹底していたのだ。
あえて「ノイズを消す」ことで、相手の脳内に余計な感情を抱かせない。服装で「この人はどんな人だろう」と考えさせる隙を与えない。これは組織という複雑な力学の中で不確定な要素を取り除く極めて高度な技術だと今でも思っている。
外見はチームの士気にも影響する
リーダーの外見への気配りは、対外的な相手だけに向けたものではない。
想像していただきたいが、自分たちの代表として外部とやり取りしているリーダーの鼻毛が出ていたり、恥ずかしい態度を取っていたりしたら、部下は『自分たちはこんな人に代表されているのか』と士気が下がりかねないだろう。
読者への問い
あなたは対外的な場面で、自分の外見と所作がチームを代表していると意識していますか。
次章予告
次章では、第71章から第74章までを振り返る形で外部との交渉の留意点をマニュアル化してみようと思います。
