第七部 リーダーの学び 第78章 失敗への向き合い方

学習、学び、成長

リーダーとして成長し続けるためには日々の学びが必要だ。第7部ではこれをテーマにしたい。
まず日々の経験を学びに変える習慣を考える。失敗からも、成功からも、そして何気ない日常の業務からも、学びは必ず生まれる。経験からの学びほど強力な学びはない。この章からしばらくは、その3つの学びの入口を取り上げていく。

失敗は挑戦の証

失敗を避けようとするのは、海に飛び込んで濡れないようにするようなものだ。真剣に仕事をすれば、失敗の一つや二つは当然ある。むしろ失敗がないのは、挑戦していない証拠かもしれない。

私自身、今でも忘れられない失敗がある。管理職になったばかりの頃のことだ。

社長へのブリーフィングを任され、役員にも事前説明していたので自信をもって臨んだ。ところが社長は想定と全く違う方向から話を切り出してきた。咄嗟に私は口にしてしまった。「それはさすがに難しいと思いますが……」それに対し社長から「やりたくないのなら、ほかのやつにやらせる」と言われてしまったのだ。(コラム「社長の提案に部下ができること、それは”賛同すること”」参照)

失敗、あるいは敗北と言っても良いが、本当につらいし、ものすごくエネルギーを消耗する。ショックだし、悔しい。だからこそ、それを教訓に成長してやろうではないか。

失敗から学ぶ力を信じる

大切なのは「失敗しない方法」を探すことではない。「失敗から学ぶ力」を信じることだと思う。

自分を責めて終わるのではなく、「この経験から何を得たのか」と振り返る。そこには必ずヒントがある。準備の甘さ、人との関わり、言葉の選び方――どれも次に活かせる材料だ。

あの日の失敗から私が得たヒントは仮に実現が難しくとも、その場で「できません」と言うのではなく、まず前向きに受け止める。その上で、実現に必要な条件や制約を冷静に伝える。これが管理職としての基本的なコミュニケーション(これが「会話における横綱相撲」だ!)なのだということだった。(第69章「課長に「諫言」は必要ない。」参照)

認めることから次が始まる

現実には運・不運もあることは分かっている。そのうえで、失敗を自分の行動の結果であると認めることから、次の挑戦がスタートできるのだ。

一見、順風満帆に見える成功の裏には、必ず失敗の山がある。失敗は成功への通過点などという言葉では軽すぎる。失敗は、次の自分を作る材料だ。

ひとつだけ強がりを言わせてもらえば、人生山あり谷ありの方が実は面白いのだ。職業人としてだけではなく、学生時代も含めて、遊びや趣味も全部正直に振り返ってみて・・・そう思いませんか。

読者への問い

あなたは最近の失敗から、どんな気づきを得ましたか?

このブログでは『考え方やフレームワーク』を扱っています。『明日の現場で即使えるケーススタディ』をnoteで公開しています。当ブログでこれまで語ってきた「型」や「かまえ」を実際の現場場面にあてはめた問題集として読んでいただけます。👉【noteはこちら】

次章予告

次章は、成功から学ぶお話をします。

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